ワイヤー端子はワイヤーの固定に使われるもので、はんだ付けに利用されることも多いです。電子工学で作品を自作するときなどにも利用されるため、その予定があるなら正しい使い方を把握しておきましょう。当然ですがワイヤーを圧着させるための工具も不可欠です。これは電工ペンチというもので圧着ペンチと呼ばれることも少なくありません。電工ペンチをうまく扱うことがこの作業には必須となっています。
電工ペンチの先端は鋭い刃物になっているので注意しましょう。これはニッパーのような役割を果たすものであり、配線を適度な長さにカットするために使います。実際に圧着させるときは、配線の被膜を除去しなければなりません。ストリッパーの機能を使うと簡単に外せるので落ち着いて作業しましょう。配線の太さごとに機能を使い分けることがポイントです。
適度の長さに調整したら、次はいよいよ結線させていきます。はんだ付けだけで済ませても構いませんが、電子分野の初心者にはハードルが高いです。失敗した後のフォローがしにくいことも問題ないので、素直に圧着ペンチを使用するのが得策です。なお、小さなタイプのボルトを利用することも多く、あまりナットから出すぎると配線に支障が出てしまいます。それを避けるために電工ペンチを使うと、容易に切断できますしネジ山が潰れる心配もありません。
なお、丸型や平型など違うタイプの端子もいろいろと扱えます。それぞれ特徴が異なるので用途に合わせて選択することが大切です。いずれに関しても適切に端子を圧着させることが求められます。被膜をしっかり剥いたら指で芯線をつまみ、少し力を入れて回転させながらまとます。1本が外れて別の結線と接触するだけでもショートにつながるので、できるだけ丁寧に仕上げなければなりません。また、この時点で絶縁キャップに線を通しておきましょう。これを怠ってしまうと、圧着が終わってから切断せざるを得ない状況になるかもしれません。種類によってはオスとメスで絶縁キャップが異なるので注意が必要です。
無事に圧着が終わったら、抜けないかチェックすることも大事です。まず目視で異常がないか点検し、正常であるように見えたら少し力を入れて引っ張ってみます。それで緩むようであれば圧着が甘いので原因を調べてみましょう。抜けそうな気配があるなら、圧着のすべてをやり直すことになります。緩みがなければ完了なので上述の絶縁キャップを被せましょう。